嘆きの壁に近づくときには、あるいはそれに限らずユダヤ教において神聖な場所に入るときには、帽子をかぶらなければいけない。小さくまるい帽子。男性専用だ。黒に限らずいろいろな色のバリエーションがあるようだ。スイカを切断した絵になっているものもあった。他はどんなのがいけるだろうか。
・迷路になっている
行列で並んでいるときに前の人がこれをかぶっていれば、かなり充実した暇つぶしになる。限られた時間でいかに謎を解くか?
・山手線みたいに線路が敷いてあって、その上をおもちゃの汽車が走っている
どうせならダイナミックなほうがよい。
・盆栽が生えている
頭に桜の木が生えた誰かさんのように、四季の移り変わりを通して変化を楽しむのは実に風情があるではないか。
壁に向かって聖書(ユダヤ教の聖書:旧約聖書が元になっている、はずだ)を読み、祈りをささげる。件の帽子をかぶるほかに頭と右腕に小さな箱を巻きつける。箱の中にはやはり聖書の一部が入っている。また、白いタオル、じゃないケープをまとう。祈りは通常10人以上で行うのが効果的だそうだが、ここでは人数の不足を心配する必要は一切無い。
男性用の広場と女性用の広場が分かれている。なんか銭湯で仕切り越しに会話をしているような按配だ。すごく神聖な場所なのにリラックスできるのは祈りに参加する人たちの服装がてんでばらばらだからだろう。黒ずくめの人たちばかりだったらそれこそ厳粛になるのだろうが。