ハリウッド大作映画を立て続けに見ると神経が妙に高ぶって気持ち悪くなる。
M.Night Shyamalanの最新作だ。
この人の映画をThe Sixth Sense, Unbreakable, Signs, The Villageと4作見ていくつか共通点を上げてみた。
・まず結論ありき、それにたどりつくことが映画のテーマになる。4作ともすべて、意外な結末が売り物だ。
・有望な新人を発掘する天才だ。
The Sixth Sense:”I see dead people”とのたまうあの子役を発掘した。嫌いだけど天才だ。
今回:Bryce Dallas Howardというお姉さんはRon Howardの娘だそうだけどそんな生まれは関係なくすごい俳優だ。
・アメリカの暗い部分をぐりぐりと、かつさりげなく抉り出す。いいわ。
The Sixth Senseでは娘を毒殺する継母のエピソードが心に残るし
Unbreakableではごみ清掃人が見知らぬ家族を惨殺する場面がすごくリアルだし。今回もまた「病」を描写する。
・結末の驚きがいつも話題になるけれど、ただの映画としてみても決してつまらなくない。丁寧に、じっくりと、じわじわと、決して大げさになりすぎることなく作っている。後から見直してみてああこんな意味があったのか、だからここはこうでなくてはいけないのか、と宝探しをする醍醐味はクエンティン・タランティーノの映画と通じるものがある。
・サスペンスの盛り上げだけを担当する監督として他のホラー、スリラーでも活躍してほしい。この人が演出すればどんな平凡な設定でも恐ろしくなりそうだ。本当にじらし方がうまい。観ている間、ああもう我慢できない、と何度かあぶないコメントを口にしました。
I, Robotとは対照的にこの映画は偏愛に満ちている。次回作もまた楽しみにしよう。