街角にて

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六本木ヒルズで回転ドアの死亡事故があって以来、霞ヶ関ビルの回転扉も止まったままだ。さらに、テロの対策として特別警戒を実施しているらしく、正面玄関もしまったままだ。ということでみんな横の扉を手で押して中に入る、ということをしている。どちらにも共通していることは、何の意味もないだけでなく確実に日常生活を不便にしていて、しかも関わっている人間ほぼ全員がそれを理解しているにも関わらず「あのビルは何もしていない」とマスコミで書かれるのが怖くてなんとなく周りのやっていることに従う、という空疎さだ。
誰か早いところ「エレベーターで爆弾テロ」あるいは「エレベーターにはさまれ圧死」をやってくれ。そうすりゃ22階に住んでいる偉ーい人たちは当然、毎朝階段を歩いて登るのでしょうな。健康にいいっすよ。東京中のビルがおごそかにエレベーターを使用停止にする。並みのコメディ映画(見方によってはホラー)より数段上のエンターテイメントだ。

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トヨタのハイエースでやってもだめなのだろうな。VWの古いタイプだから露天のコーヒー屋という風情が出るのだ。でもいったい何がかっこいい・かっこわるいを決めるのだろう?何故VWならよくて、ハイエースではだめなのだろう?VWは貧乏で、ハイエースは貧乏くさい。「くさい」からだめなのだろうか。だとしたらどうして世の中に貧乏くさいものがどんどん増えていくのだろうか。

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霞ヶ関ビルの広場で開催される立派なコンサートで演奏される曲目を拾ってみた。ブリトニー・スピアーズ(この人は聴くより観るものでしょう)、ケニー・ロギンズ(Footloose。以上)、ブルース・ブラザーズ(これは意外とさまになるかも。ブラスバンドを増やして、サングラスかけて帽子をかぶればかなりいけるぞ)、福山雅治。
笑いをとろうとしているわけでないところが絶妙に不条理な空気を醸し出している。聞こえてきたら逃げよう。

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3年間、心血と金を注いで作り上げられた映像作品が2つあわせて1500円で売られる。近頃の若者は表現するということを軽く見ている、という誰か芸術界の大御所からのコメントが頭に浮かんだ。こんな大安売りの現実を毎日見せられたら、そりゃ映画なんて気楽で簡単だ、と勘違いするよ。

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べただけどいいぞ。でもこのデパートの抱える問題は全力投球することでも、営業時間を長くすることでも解決することはできない。彼らは最近夜10:00まで営業時間を延長した。
古くて貧乏臭くて買う気も行く気もが起こらない、というのが問題なのだ。あと、店舗の天井が低い、というのも致命的だ。知らないうちに息苦しくなってしまう。全力とーきゅーのエネルギーと予算と人員をとっとと建物の改装と品揃えの一新と若手の昇進に振り分ければいいのに。同じとーきゅーでもハンズとデパートの違いはどこから来るのだろう?

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最近いろいろな法律が次々に作られる。ストーカーが増えた、テロが起こった、プライバシーの侵害が著しいらしいぞ、きっかけはいくらでもある。法律を作ってしまえばいい。よりどころさえ作ればあとは「法律だから」の一言でめんどくさい説明や説得は必要なくなる。今までできなかった搾取も自由にできるようになるし。
しかし誰が法律のメンテナンスをするのだろう?作ったのはいいけれど定期的に見直して改定したり、必要なくなったら破棄したりするのだろうか?その答えはもちろんNOだろう。見直しや試行錯誤などというものをしたくないからこそ作った法律なのだ。規則の増加は、内容がよかれ悪かれ生活や仕事上の裁量が小さくなることを意味する。この先、ますます過ごしにくい社会になるだろうな、と半ば僕が確信している理由のひとつはこうやって法律が無秩序に作られている現実だ。