コマの歳差運動

今回はゲストに書いてもらいました。友人の伊藤氏です。

私はスキーにはまってる。ここ数年、ゲレンデに行かれてない人はご存知ないと思うが、
もう、『私をスキーに連れてって』のようなスキーのスタイルが前面に押し出される時代ではないようだ。
今一番人目を惹いて(この漢字が適切かどうかは不明。やってる本人はこの惹くであって欲しいと願ってる)
いるのは、ニュースクールと呼ばれるカテゴリで、エアリアルにストリートテイストを
多分に加えたと言えば、イメージは伝わるだろうか?
さて、私はこのアクションスキーに目覚めて3シーズン目になるが、
いよいよオフアクシスといわれるものを練習し始めた。これは
竹とんぼのように水平に回るスピンの軸を、意図的にずらして回る飛びのトリックのことである。
絵的には、こまが倒れる直前の不安定な様子を思い浮かべてもらいたい。
さて、コマはコマの芯と地面が接していて、そこに重力に対する
抗力が存在するが、空中に飛び出して自由落下しながら歳差運動をする場合、芯先端での抗力がないので、
その差異がコマが倒れずに回っていられる条件にどのような影響を与えるのか
きっちり計算しきれてはいないが、歳差運動はしてくれるようである。
さて、ここからが本題であるのだが、どうも物理の教科書や、力学に明るい方たちの
書いたWebでの記事を拝見していると、コマの芯先端より高い位置に重心がある場合、
コマ自身の回転方向とコマのみそすり運動の方向とは等しいという。
この様子はニュースクールスキーのDVDの映像などでその道のプロたちが見せてくれている。
一方、コマの芯の先端より低い位置に重心がある場合、
コマ自身の回転方向とコマのみそすり運動の方向とは逆になるというのである。
後者は具体的にはおそらく、空中へ飛び出して回っているとき、両腕をだらりと下げて、
上半身は立てた状態でかつ、足は目いっぱい引き付けて、縮める
ということをすればいいと思うのだが、果たしてこれで実際に自転の方向と
回転軸のみそすりの方向が逆になるのか、また、逆になったら
いったいどのようなトリックになるのか、みなさんはどう思いますか?
おそらく、どうでもいいですよね。

参考資料