腹黒な人々が集まるという会に登録した(横のリンクにリストあり)。 via Hanio’s Blog
自己申告制なので本当に腹グロな人に遭う確率は少ないだろうけど。理想は、真に黒い思想にまみれた方々を他者申告で集めて、その腹黒ぶり、それと一対になった間抜けぶりを観察・分析することだ。動物園で折の中にいる猛獣・珍獣の生態を観察するのと同じですね。
「私はこれが嫌いだ、これは間違っている」と主張するだけだったら、自分の真の姿を隠しとおすことは(ある程度)できる。しかし、「私はこれが好きだ、これが正しい」と宣言したときに、誰でもとたんに無防備な自分の姿をさらけだす。裸を見られるようなものかもしれない。それをわかっているから、「これが好きだ」と言うときについつい、「根拠」を持ち出して防御に入ってしまうのだけど、本当に魅力的なのは理屈抜き、力を抜いて「いいと思う、正しいと思う」と言える人だ。
で、腹黒な人々が普段の「これだめだよね、違うよね」モードからふと、気を抜いて「これ好きなんです」と言っちゃったときに顕わになる、世間知らずで視野の狭い点、広い知識はあれど深い見識の欠如、それを見て楽しみたいなあ、と思ったのです。批評家に対して王様は裸だ、と指摘する快感。
・・・そういう自分の発想自体が黒々としているのだろうか。
(悪=黒色、という思想は昔の西洋社会で発達した概念だろうか、とぼんやりと考えている。昔見たMalcomXという映画の中で(とてもおもしろいです)、いかに黒=悪、白=善、という固定概念が作られているかを、ブラック・ムスリムの団員がデンゼル・ワシントン演ずるマルコムXに辞書を引きながら話して聞かせていた。同じ要領で、イエス・キリストは中東の生まれなのだから絵に書かれるような白人であるはずがない、と教師(白人)に迫るシーンもあった。どちらもかなり考えさせられた)
以前働いていた会社で、メールを使って周囲に害毒を垂れ流す人間がいたことを思い出した。普段の言動は(一見)普通に見えるのだけど、メールを書かせると傲慢・甘え・卑怯・な点だけを前面に押し出し、かつそれをあまり自覚していない、というある意味奇特な才能をもっていた。彼は誰にでもそのようなメールを書くわけではなく、対象を見極めてから出していた。まず彼より地位が下であること(後輩)。真面目であること(説教しやすいこと)。彼と直接利害関係にないこと(面倒な事態は発生しにくい)。女性でないこと(紳士的、ということではない)。
その腹黒さんにとって誤算だったのは、彼が選ぶターゲットが社内でも突出した口コミのネットワークを持っていたことだ。
なので僕たちは毎週のように、報告を聞いて楽しんでいた。事件が発生してから最短30分、最長3日間で聞けるので新聞の世界だ。一度だけ僕に対して腹黒なメールが飛んできたとき、その腹黒ぶりを精神分析して友達に送ったら大いにうけた(回覧された)。あの世界をもう一度味わいたい・・・・