Weekend entrepreneurship university

週末起業大学の第四回目。
今回はWebサイトをいかに活用するか、に焦点を当てて講義が行われた。
ウェブサイトを事務所兼受付兼サポートセンターにしてしまって、なるべく些細なお仕事はそれに自動でやらせてしまいましょう、でも言葉の使い方には注意して、と個所が印象に残った。

確かに徒手空拳でお仕事を始めようとする人間にとって、webは必須だろうな。
FAQコーナーに質問と回答例を残しておけば、同じ質問を何度も繰り返して答える必要は無いし、仮にあってもwebのリンクを教えるだけでよい。自分も、わけがわからなくなったときはまずFAQ、Q&Aコーナーで質問を捜すし。
地図や電話番号やらこれまでの実績やらを載せておけば、いちいち紹介する必要もなくなるし。
なんぼ駆け出しの事業であっても、サイトが立派に見えるとなんか信頼できそうに見えるし。EA-Tokyoのサイトなぞはまさにその見本の一つなのではないか。彼らの場合、本当にプロフェッショナルで信頼できるのだけれど。

最近、店舗を構える必要のある商売が、とてもリスクが高いものに見える。飲食店とか、ゲームセンターとか、ホテルとか、どんなに繁盛していても、どんなに便利だったりおいしかったりしても、自分でこういう商売をやりたい、関わりたいとはどうしても思えない。このご時世、細かくやることや時期を修正しながら商売していくことが必要になるのだろうけど、彼らのような立場だと自分の努力だけでカバーできる範囲がとても狭いのでは?隣に巨大なスーパーとか同業者とか進出した、とか、市町村が合併して税金が上がった、とか、今はいっぱい不確定要素がありそうだ。

ではインターネットの世界は安全なのか、というと考えてみれば実は飲食店以上に不確定要素が多いのだろうけど(ADSLが出た時なんてISDNで商売をしていた連中がごっそり職を失ったのだろうし)。でも、「これがだめだったら次はこれを試せばいいか」とおき楽にやることを変えられる(あるいはそういう幻想がある)、という点でインターネットの世界はなんか自由に見えるのだ。なので、商売上のインターフェースはwebとメール、という形態がなんか軽薄そうだけど、とても身軽で自由なものに見えてくるのだと思う。

おまけに、ホームページを作る際にデザインやレイアウトに凝りまくる例が多いそうだけど、結局は文字の世界です、という言葉に激しくうなずいてしまった。画やデザインの特殊な技術を持っていない限り、結局はホームページの中身=文章であり、それがつまんなかったり失礼だったり足りなかったり多すぎたりすると元も子も無いのはそうだと思う。画や写真が文章にとって代わる日が来るだろうか?要は正確にメッセージが伝わればいいのだから、余計な誤解が少ない映像が増えてくるだろう。

文章も、映像も、伝える手段でしかないので、自分の言いたい、表現したいことを明確にする、という一番しんどい作業はしんどいままで変わらないのだろう。今はまだ、映像を作る方法が限られているか、難しすぎるかで浸透しきれていないのだろうけど、そのうちものすごくお手軽に映像を作れる方法が出たら、webの姿も、いやメールの姿までもが今とは全然違ってくる。気が付いたら仕事にパワーポイントのスライドが欠かせなくなっていたように、表現したいことを映像で伝える手法がもっと広まったら・・・「言葉の壁」がなくなり、個人のスキルの優劣がよりはっきりして、日本はますます困り、翻訳業は絶滅し、映画が特別なものではなくなる。

そうなると20年くらいは混乱して、その後になんとなく落ち着くのだろうけど、それまでサバイバルできるだろうか。仕事にせよ私生活にせよ、本質的なものはなんだ、と常に自問していくのだろう。疲れるか、楽なのか、どちらになるだろう?