Co-Active coaching Fullfillment Course

CTIジャパンで主催されているコーチングのフルフィルメントコース第一日目。
CTIでのコースでは、フルフィルメントとはなんぞや、ということを講義形式でじっくり語るなどということは一切しない。実演6割解説3割反省1割、という按配の配分で、常に全員が参加する。気を抜く暇はないし、抜いた分を後で取り戻すこともできない。
おかげで一日が終わる頃には心身ともにくたくたになるが、同時にとても充実感がある。時間もあっという間に過ぎ、明日はどんなのだろう、とわくわくしながら快適に眠りにつける。こんな風に仕事ができればなあ、と思ったが、どうも仕事が面白くて仕方ない人たち(この世のどこかにいるらしい)の気分というのはこういうものなのでは。そうか、この状態を目指せばいいのだな。目標を体感して明確化できたのは収穫だ。本筋とは違うが。
今日の出だしの挨拶は「なにをしているときに最も生きている実感がしますか」。こんな質問を朝っぱらからいろいろな人と挨拶代わりに交わすので、10分で部屋には親密な、濃い雰囲気が流れる。会ったばかりなのに秘密を共有しちゃいましたよね、と目線で語れるというのはいつやっても楽しくて居心地が悪い。しかし道端で見知らぬ人に聞かれたら確実に目線を外して走り去るであろうこれらの質問も実際にやってみると意外に気楽に答えることができ、しかも気持ちいい。要はいかに相手のガードを外すか、がポイントなのであってこういう質問そのものはどんなときでもよい意味で有効なのだ。巷の新興宗教の人々はアプローチの仕方さえ変えれば劇的にイメージを変えられるだろうなあ。
コーチングワークショップでは最初から参加者が「その気」なので問題はない。今回は応用コースなので参加者はみんな基礎コースを済ませてきており、場慣れした空気がある。それが演習のコーナーでもばりばりにきいており、2人一組でテーマを決めてコーチングの練習をするときにも、あまり努力する必要が無かった。放っておいても相手が自らしゃべってくれたり、聞いてくれたり、フォローしてくれたりする(私もそうでした)。うまくいっている、と自己満足はしやすいのだろうけど、こればっかりでは訓練にはならないかもしれない。思えば基礎コースではみんながまだ慣れていなく、単なる練習とはいえ神経を使いまくっていた。あの状態に戻るのは無理なので、明日からはもっと厳しい意見を相手にも自分にも求めるべきだろうな。
しかし今日はコースを通じて初めて終わった後に落ち込んだ。本日特に注意してリーダー(講師ですね)が行ったのは「相手のエネルギーの状態(上がっている、下がっている)に注意を向けることにより、相手から出てくる言葉だけでなくその真意(時にはしゃべる内容と矛盾する)をも感じる」だったのだが、全くできていない。というより、これまで自分が練習してきたこと全てが、ほとんど相手の言葉だけを頼りに行ってきたものであり、相手の感情のぶれや気分の上下に気を回そうという努力すらしてこなかったのですね。相手の言葉をとらえて、自分の考えとあわせて、何らかの結論を見つけて相手に「うん、そうですね」と言ってもらう、ということがコーチングだ、と自分はどうも考えていたらしい。
自分の感情の細かな動きや、エネルギーの状態を自分で把握しながら物事を考えていくのは難しい。というより普通は無理だ。だからこそコーチや、それに代わる存在が必要なのだ。頭で考えていることだけだったら、自分ひとりで処理することは意外と簡単だ。
ということを考えつつも基本的には気持ちよく3日間過ごせそうです。