Chinese Textbook

中国語(北京語)を学ぶ際のテキストとして他の人にもぜひ勧めたいものが2冊。
一冊目は現在通っている中国語教室で指定されたもので、ずばり中国語の入門
これ以上無骨にできません、と訴えかけるような無愛想なデザインとこれ以外どう呼ぶの、と人を突き放すタイトル(しかもフォントは明朝体)を併せ持ち、かつ書かれたのが20年前、と現在とはかけ離れつつあるであろう中国を見据えて書かれた本である。本屋で表紙買いした人の数は累計で10人いるだろうか?音声を収録したバージョン(期待にこたえてカセット)もあり、それも買いました。
しかしこの本以上に的確、シンプル、明確なテキストは他にあまりない(はず)。他にも何冊か衝動買いした経験から。今から勉強をはじめよう、と考えている方はこの本一冊を手元において、学校に通いつつも読みつづけるとかなり勉強した実感がわきます。
もう一冊はStarter Oxford Chinese Dictionary. 初心者向けの英中辞典+中英辞典がセットになったもの。英語と中国語両方の勉強ができる上、簡単な単語がなるべくたくさんの例文で(しかもこれまた簡単な例文)で紹介されているし、文字も大きくて見やすく、数の数え方や挨拶の仕方などは別枠で特集を組んで例をあげてくれている。徹底的に初心者の立場に立って作られているのがよくわかる。
何よりもすばらしいのは、例文をなるべく簡単にかつ普段使いそうなものにしているところだ。簡単な構造の文章を繰り返し学ぶことは2つの意味でとても大切だと思う。1. 「学べている」と実感することで学習に自信がついて継続できる 2. 日常に即応用できる

「中国語の入門」のタイトルを見て思うのは、シンプルなタイトルで中身のレベルが高い、というのはとても新鮮でかっこいいな、ということだ。本を売るためには、タイトルに手を抜いてはいけないと”Rich dad, Poor dad“に書いてあり、それはその通りだと思う。詳細は忘れたが、凡庸なタイトルを推薦した本のエージェントに対して筆者が”If I choose that title, I can sell only two books. One to my friend and one to my mother. Worse, they will want it for free”とか言う。
ので本屋に行って新刊書のタイトルを眺めると、世の中に不可能なことなどない気にさせられる。でもタイトルだけで買った本は50%以上の確率で中身が薄い(と感じる)。そうやって失敗することが多かったので、他の信頼する人が推薦・読んでいる本を読むことにしてきた。決してタイトルで気を引かせる本の質が悪いと決め付けるつもりはないけど、期待が大きい分落胆は3倍返しでしんどく感じてしまうので、どうしても色目で見てしまうのだ。