SPI検査

3年前に転職活動を行っていたとき、とある会社でSPI検査なるものを受けさせられた。
簡単な学力検査と、性格診断の2つにわかれている。学力検査はやや難易度の高い知能診断といった感じ。問題は次の性格診断だった。
「他人の視線が気になりますか?」「自分は人より劣っていると思いますか?」などと回答者(私)の秘孔を突くような質問が延々と続けられ、疲れて自己嫌悪になった上に性格を判定しようとするその態度がどうしようもなく浅ましくて下品な行為であるように思えてきて、半分からあとは全てを「いいえ」にしてその会社とはおさらばすることにした。採用される見込みも薄かったが。
その会社は外国の半導体を扱う日本の商社だった。
その前の週に受けていた外資系の会社では丸一日、世間話を交えて延々と話し合う形式の面接であり、面接を受けたのか会社の仕組みを勉強したのか区別がよくつかないような、充実した一日を過ごした(結局その会社に決まった)。
しかしどうやら日本の会社ではこのSPI検査というものが多用されているようで、本屋では対策問題集なるものもよく出ている。性格診断にどんな対策をするのだろう?「他人と衝突せずにやっていける自信がありますか?」などには必ず「はい」を選べ、とかなのだろうか。高校入試の際、中学校の職員室でやらされた面接対策を思い出す。
Q:「尊敬できる人物は?」 A:「両親です」
自分たちにとってやりやすい人間を採用しよう、という思惑が働いている気がするが、それは長い目で採用する側の首をも絞めるような気がする。ポテンシャルと能力を性格診断から測れるのだろうか。
かなり憶測だけで書いてしまいました。