日本の良さ

Detlogさんのblogエントリーを読んで思ったこと。

日本から脱出せずに住みつづけることのインセンティブとして考えられるものが一つ増えた。3が追加。
1.食事(日本食、外食ともにともにとてもおいしい)
2.女性(やさしい:男性にとっては。自分にとっては・・・あまり関係ないようであるような・・・(濁す) 日本の女性にとって、日本の男性が日本に住みつづけるインセンティブになりえるかどうかは、やや疑問)
3.サービス

コンビニで100円の菓子パンを買っても、バイトの人が「いらっしゃいませ、ありがとうございました、またのご来店お待ちしております」と声をかけてくれて+ビニール袋に入れて紙おしぼりまでつけてくれる。時々にっこり笑ったりもする。
これまで10カ国ぐらいのコンビニまたは雑貨屋にはいったけど、ここまで丁寧な国は絶対に無かった。
僕はこういうどう考えても給料でまかなわれていないサービスに接するとうれしいけどなんか申し訳なくなり(いやそこまでしなくていいよ)、つっけんどんな対応に出会うとかえってほっとするときがある。(そうだよな、にっこりなんかしてられないわな)
コンビニのバイト以外に限らず現在の日本で出会うサービス精神の多くが、個人の超過努力によって成り立っているのは、実は恐ろしい事態ではないかと思う。僕は外資系企業に働き始めて、サービスには金が必要なことを理解した。というより、「サービスしなくてはいけない」という不文律がばかばかしくなった。個人の努力に相応の報酬(金でなくてもよい)で報わないのは、人権の保護をうたう憲法と矛盾する。言い過ぎか。夜に書いているので。
なにもわかっていないオヤジどもが「最近の若者はサービスというものを理解していない」とほざく時の「サービス」とは、「サービス残業」と同じく、対価を与えることを前提としていないサービスをさすのだろう。
日本にサービス業があまりない、と聞いたときにぴんとこなかったのが、なんかわかってきた気がする。サービスとは、下の立場のもの(店または部下)が上の立場(客または上司)に対して無償で供給するものだったのだ。ずっと。
老人たちがサービスに対する適切な報酬のシステムを考えられないうちに若い世代は無償サービスのばかばかしさに気が付いて、あと10年くらいでそれは消えていき、代わって本当に「サービス」が商売になる時代がくるのだろう。そしてそれまで無償のサービスに依存していた人たちは愕然として途方にくれるのだろう。
多分進歩なんだろうけど、弱い立場の人たち(介護を必要とする貧乏なお年より)とかに真っ先にしわ寄せがいくと考えると手放しでよいかどうかわからない。
というわけで上の3.はあと少しで消え始めるか、「有償」に置き換えられるかするだろう、と思います。